目の前で武藤嘉紀がゴール。
宇佐美貴史が語る「焦りながら、焦らず」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ブンデスリーガ第3節、アウクスブルク対マインツは、マインツが3-1で勝利し、今季初勝利を挙げた。

試合前の武藤嘉紀(右/マインツ)と宇佐美貴史(アウクスブルク) 試合前の武藤嘉紀(右/マインツ)と宇佐美貴史(アウクスブルク)  ここ2試合、マインツは先制するものの追いつかれてドローという展開が続いていた。特に先週末のホッフェンハイム戦は、一時は4-1とリードしながら追いつかれ、4-4というサッカーらしくないスコアで決着。武藤嘉紀が「これでは雰囲気が悪くなる」と懸念していたほど、やられ方がパターン化し始めていた。

 この日も1-0とリードしながら、後半に入ると勢いで押されるようになり、「やられるなと思いました」と武藤は明かす。その懸念どおり、攻撃的になったホームのアウクスブルクに73分、同点弾が生まれる。その6分前に交代で入った武藤が、後方からのパスをユヌス・マリに渡そうとしたところを奪われ、そのまま決められた。

 一気に勢いづいたアウクスブルクだが、それによってマインツのカウンターが生きることになった。マインツは悪い流れを断ち切り、マリのゴールで勝ち越しに成功。「チームの自信になる」と武藤も手応えを感じていた。ダメ押しとなる81分の3点目は武藤が決めている。右クロスからのこぼれ球。マリと相手DFが競ったところを「すごく集中して」左足で押し込んだ。

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