手拍子は名物に。アイスランド敗退も、ハッピーエンドでEUROを去る
あたかも甲子園に初出場した、離島にある小さな町の高校を思わせた。
人口およそ33万人にすぎない小国の人たちにとっては、きっと誰もが当事者だったに違いない。ピッチ上の11人ばかりか、ベンチはもちろん、スタンドも含めて、"チーム"の一体感はスゴかった。
ユーロ2016に巻き起こったアイスランド旋風は、ついに終わりを告げた。
初出場でベスト8まで進出したアイスランド 準々決勝フランス戦。アイスランドは前半の早い時間から失点を重ね、2-5の完敗を喫した。
地力の差。少々陳腐な表現ではあるが、そういうことになるのだろう。
ポルトガルやイングランドが相手なら、先制されても驚異の二枚腰で追いつくことができたが、優勝候補の筆頭格にして開催国が相手では、それも通じなかった。
失点を最小限に抑え、粘り強く戦うなかで勝機を見いだしていくのが、今大会のアイスランドの強さだったが、この日は前半の12分に先制されると、わずか8分後に追加点を許した。事実上、この時点で勝負は決した。
これまでのアイスランドの戦いぶりを見ていれば、フランスにも相当なプレッシャーがあったはずである。
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