2016.07.05

手拍子は名物に。アイスランド敗退も、ハッピーエンドでEUROを去る

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 あたかも甲子園に初出場した、離島にある小さな町の高校を思わせた。

 人口およそ33万人にすぎない小国の人たちにとっては、きっと誰もが当事者だったに違いない。ピッチ上の11人ばかりか、ベンチはもちろん、スタンドも含めて、"チーム"の一体感はスゴかった。

 ユーロ2016に巻き起こったアイスランド旋風は、ついに終わりを告げた。

初出場でベスト8まで進出したアイスランド 準々決勝フランス戦。アイスランドは前半の早い時間から失点を重ね、2-5の完敗を喫した。

 地力の差。少々陳腐な表現ではあるが、そういうことになるのだろう。

 ポルトガルやイングランドが相手なら、先制されても驚異の二枚腰で追いつくことができたが、優勝候補の筆頭格にして開催国が相手では、それも通じなかった。

 失点を最小限に抑え、粘り強く戦うなかで勝機を見いだしていくのが、今大会のアイスランドの強さだったが、この日は前半の12分に先制されると、わずか8分後に追加点を許した。事実上、この時点で勝負は決した。

 これまでのアイスランドの戦いぶりを見ていれば、フランスにも相当なプレッシャーがあったはずである。