頭を抱えたメッシは代表引退へ。アルゼンチンまたもコパ決勝で散る

  • 三村高之●文 text by Mimura Takayuki photo by Getty Images

コパ・アメリカ決勝チリ戦。PKを失敗し、頭を抱えるメッシコパ・アメリカ決勝チリ戦。PKを失敗し、頭を抱えるメッシ アメリカで行なわれていたコパ・アメリカ100周年記念大会。決勝戦はアルゼンチンとチリの間で行なわれ、PK戦の末、チリが栄冠を手中にした。

 アルゼンチンは準決勝でアメリカと対戦した。試合前、アメリカのユルゲン・クリンスマン監督は、「我々は10人で守ってPK戦に持ち込むようなことはしない。強力なDF陣がメッシに立ち向かい、互角の戦いをする」と強気の構えを見せていた。

 しかし、試合はわずか3分でアルゼンチンが先制する。ショートコーナーからリオネル・メッシの浮き球をエセキエル・ラベッシがヘッドで決めた。ベンチスタートが多いラベッシは、アンヘル・ディ・マリアの負傷、ニコラス・ガイタンの累積警告による出場停止で巡ってきたチャンスを見事にモノにした(しかし張り切り過ぎから、65分、明らかにタッチラインを割ったボールに胸トラップを試み、広告ボードに接触して裏側へ転落。左ヒジを脱臼してしまった)。

 2点目はメッシが直接FKを突き刺した。これで代表通算55得点となり、ガブリエル・バティストゥータを上回る新記録を樹立。「記録はチームメイトのおかげ」と謙遜するが、このFKは自らが得たものだけに、何とも不似合いなコメントだった。その後ゴンサロ・イグアインが2ゴールを加え、4-0の楽勝。ブラジルW杯、昨年のコパ・アメリカに次ぎ、主要3大会連続での決勝進出となった。

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