「戦術はC・ロナウド」のポルトガル。頼みのエースは覚醒したのか

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Hara Etsuo

 今大会最多となる、両チーム合わせて6ゴールが決まった壮絶な打ち合いは、双方譲らず、3-3の引き分けに終わった。

 ユーロ2016グループFの第3戦、ハンガリー対ポルトガル。メッシと並び、現在世界最高のプレーヤーと称されるクリスティアーノ・ロナウドを擁しながら、ポルトガルは過去2試合引き分けに終わっていた。

ポルトガルのキャプテンとしてチームを牽引するクリスティアーノ・ロナウドポルトガルのキャプテンとしてチームを牽引するクリスティアーノ・ロナウド もしこの試合でハンガリーに敗れることがあれば、仮に3位になったとしても勝ち点2のまま。これでは各組3位のなかの上位4カ国に残れない。その時点でグループリーグ敗退決定である。

 実際、試合展開を考えれば、そんな最悪の事態も十分に起こりえた。

 ポルトガルがハンガリーにリードを許すこと3度。しかも、うち2失点はいずれも、シュートがポルトガルの選手に当たってコースが変わるアンラッキーなものだった。

 選手たちの気持ちが切れても不思議はなかった。
 

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