トルコが16強進出に望み。複雑な3位争いで「裏カード」が白熱する

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

チェコ戦で先制ゴールを挙げたトルコのユルマズ(左)とテリム監督チェコ戦で先制ゴールを挙げたトルコのユルマズ(左)とテリム監督 グループリーグ最終戦。24チームを16チームに絞る過程を複雑にしているのが、6チームある各グループ3位の存在だ。ベスト16に進出できるのは、そのうちの4チーム。

 そのイスを争う代表的な一戦がチェコ対トルコ(D組)になる。2戦を終わってD組3位につけるチェコ(勝ち点1)と4位トルコ(同0)。勝ち点0で最下位のトルコは、勝利しかベスト16入りへの道がない。勝ち点を3に伸ばしD組の3位になっても、他の3位チームとの比較で劣れば落選だ。実際、すでに3試合を消化しているスロバキア(B組3位、勝ち点4)には、勝点を3に伸ばしても届かない。

 つまり、残る枠は3。この日、この試合に先立ち現地時間18時から行なわれたC組の2試合ではドイツとポーランドが勝利。ドイツに敗れた北アイルランドが勝ち点3(得失点差0)で同組の3位を確定させた。得失点差-4のトルコが北アイルランドに並ぶためには、チェコに4点差で勝つ必要がある。

 勝てばほぼ3位が確定するチェコと、それだけでは不十分なトルコ。

 試合は3位対4位の裏カードながら、開始当初から両軍が活発な応酬を繰り広げる好ゲームとなった。

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