2016.06.18

ヒゲのメッシは代表での初栄冠なるか? コパ・アメリカ決勝Tスタート

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getty Images

「とんでもない化け物だよ」という GKの声に諦念が混ざった。

「メッシは地球外の存在にすら見える」と語るのは、レアル・マドリードで多くの成功を収めた名将、レオ・ベーンハッカーである。

「彼はスペクタクルそのもの。他に何を付け加えればいい? ペレ、マラドーナの時代があった。今は、メッシの時代だ」

 多くのアナリストたちがメッシを研究し、敵将は様々な罠を仕掛けてきた。その一つに、右利きのサイドバックを左サイドに置き、利き足の左足を使って中に切り込むメッシのコースを分断するやり方があった。それでどうにか抑え込めた試合もあったが、長くは続かない。

 メッシは学習能力が高く、次の試合では必ず対策を上回った。中央にポジションを取って、自らを囮(おとり)にサイドバックをタッチラインに走らせる。自分のポジションを動かすことで相手のポジション全体のバランスを崩してしまう。個人だけでなく、集団戦にも優れている。そして集団戦を行う中で、再び個人が輝く瞬間を見つけてしまうのだ。いともたやすく。

「マンマークはやめたほうがいい。個人への比重が大きすぎ、相当な能力の持ち主でないとまともに務まらない。唯一できるのはチームとして、メッシの可能性を狭めることだろう」