2016.06.07

タラゴナ鈴木大輔、1部昇格プレーオフへ。「ヒリヒリした感じを楽しむ」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

スペイン2部最終節、アラベス戦に出場したタラゴナの鈴木大輔 試合終了が告げられると、彼は手首に巻いたテーピングを外し、健闘を称えに近寄ってきた相手選手と握手をした。様々な思いを一瞬には処理できず、表情がバグでも起こしたように動かない。

<今日、決められるんじゃないか、という予感はあった。でも、戦いは続く、というだけのこと。もともとプレーオフに行くことがこのチームの目標だった>

 彼は急速に感情を処理するように、一度天を仰いだ後、ユニフォームを脱いでロッカールームに戻った。

 6月4日、日本人ディフェンダー、鈴木大輔(26歳)の所属するヒムナスティック・タラゴナ(以下ナスティック)は、リーガエスパニョーラ2部最終節を戦っている。首位で昇格を決めていたアラベスとの一戦だ。前節で3位以上を確定させていたナスティック。3位は1部昇格をかけたプレーオフ進出を意味する。2部に昇格したばかりのシーズンだけに上出来といえた。

 しかしこの最終節は、2位までに与えられる自動昇格もかかっていた。2位レガニェスとは1ポイント差。レガニェスがアウェーでのゲームで引き分け以下に終わった場合、ナスティックは勝つことによって逆転することができた。