【EURO】ランキング欧州1位。ベルギー国民は本気で初優勝を夢見ている (4ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi photo by Getty Images

 とりわけ天才アザールは、2年前のW杯では空回りした印象が強かったが、ユーロ予選を戦う中で確実にチームの大黒柱へとステップアップ。デ・ブルイネの充実ぶりも見逃せないが、やはり左サイドに入るアザールが、実力通りの活躍をしてチームの顔となれるかどうかは大きな見どころとなるだろう。故障もすっかり癒え、目下絶好調というコンディションも期待が持てる要素のひとつだ。

 その他にも、右サイドでスタメン濃厚なドリース・メルテンス(ナポリ)、ベルギー人として初めてチャンピオンズリーグ決勝の舞台に立ったばかりのヤニク・フェレイラ・カラスコ(アトレティコ・マドリード)。そしてボランチをアクセル・ビツェル(ゼニト)とラジャ・ナインゴラン(ローマ)で組ませれば、マルアヌ・フェライニ(マンチェスター・ユナイテッド)をトップ下で起用するパターンも考えられる。ボランチのフェライニはチームの戦い方に変化をつけられる重要な駒であり、空中戦にも強く複数ポジションをこなせるだけに、捨て身の攻撃に出るときやパワープレーのときには前線での起用が効果を発揮するケースが多い。

 いずれにせよ、攻撃のバリエーションは、間違いなく大会随一といえるだろう。

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