フィテッセ・太田宏介の基盤を作った「都並」と「三浦淳」の言葉 (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru  ルート・フースト●写真 photo by Ruud Voest

――3月のインターナショナルマッチウィークのオフは、どう過ごしましたか?

太田 アムステルダムで行なわれたオランダ対フランスの親善試合を観に行きました。この試合はヨハン・クライフが亡くなった直後ということもあって、前半14分に試合が止まってスタジアムにいる全員が拍手をしました。今後、絶対に語り継がれるシーンですよね。

 クライフはオランダのみならず、世界で活躍した人で、ここ一番で、絶対の存在。そういう「ヨハン・クライフのすごさ」を僕も実感しました。自分にとって考えることの多い試合になりましたね。

 その後のオランダリーグでは、「14分の拍手」をピッチの上で体験しました。テレビでなく、スタジアムの観客席やピッチ上でそれを経験できたのは、今後の僕のサッカー人生においてかけがえのないものになると思っています。

――オランダ対フランス戦のあとはどんなオフを?

太田 南仏に飛んで、フレンチの日本人シェフの方に会ってきました。20歳でフランスへ渡って修行して、24歳でお店を出して、ミシュランの星も獲った方なんです。「向上心の塊」のような人です。

 1月末に知り合って、会うのは今回で2回目。一緒にいる間、メッセージをたくさんいただきました。オランダに来てコミュニケーションが難しいと感じていたときがあって、ちょうどチームも勝てない時期だったんですが、「ボディーランゲージでもいいから、自分がチームを引っ張っていくという姿勢を練習でも試合でも見せていけ!」とアドバイスをもらったんです。

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