スタジアムも香川真司も困惑。ドルトムントの「新システム」 (3ページ目)
まあ、(後半)イルカイ・ギュンドアンみたいな、パスが出せたり、時間が作れる選手が入って、相手も10人になって、より(今のやり方が)生きたのかなと思う。もちろん前半と後半では相手のスピード感も違うので、それに応じて自分たちも戦いを考えていかなきゃいけないですけど……」
スタジアムが湧くのはもちろん得点シーン。そして得点に至る過程でどんなプレーが好まれるかといえば、速攻だ。ビハインドの状況では、意味のあるポゼッションにさえブーイングが送られることもある。キーパーから繋いだりすると、「前に蹴れよ」と言わんばかりに不満の声が上がることもある。
スタジアムがどうにか盛り上がってきたのは、80分に同点に追いついた頃から。スペースができるようになり、シンプルなカウンターが見られるようになってからだ。疲れてきた相手に対して、ドルトムントのクオリティによるカウンターは効く。結局、残り10分の3得点で逆転勝ち。香川は言う。
「前半に関してはここ数試合うまくいってないですし、結局は後半、相手が疲れたところでサイドから得点が取れるというイメージがある。そういう意味ではもう少し時間が経てば(今のシステムに慣れる)と感じますけど……」
首位バイエルンにはなかなか追いつけない一方、3位以下と差は開いて2位の座は安泰という現状が、ドルトムントの戦い方を難しくしているのかもしれない。
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