「パスが出る」。怖い岡崎慎司にボールが集まるようになってきた (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 もうひとつは、岡崎の"意識改革"がチームに浸透し始めているからだろう。第17節のエバートン戦以降、プレーの比重を「ゴール」に傾けるようになった岡崎は、フリーでシュートエリアに入れば両腕を開いて、パスを強く要求するようになった。この点について、岡崎は次のように語る。

「『プレッシャーをかけ続ける選手が怖いか?』と言えば、別にそうではない。嫌だなとは思われるだろうが、本質はゴールにあるので、やっぱり"嫌な選手"から"怖い選手"になりたい。そこで勝負したいし、そのためにはボールが欲しい。

 シーズン前半はその点に関して、『仕方ない』という認識だった。でも(プレーの比重をゴールに傾けて)開き直ってみたら、『なんであいつは(パスを)出さなかったんだろ?』って腹が立ってきた(苦笑)。(今はパスを出さない選手には)めちゃめちゃ言っています。

 サッカーに関しては、"怒り"でやっちゃったほうがいいと思うんですよね。そうしたことを忘れてくれるのも、外国人のいいところなので。(記者:欧州では怒ったり主張したりするのが当たり前だから?)そうです。ミスしてもいいから前へ行くとか、怒られても、『うっさい。お前らも(ボールを)取られているじゃないか』くらいの堂々さで。

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