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苦悩する岡崎慎司。「イメージを払拭するのがすごく大変」 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 加えて、ラニエリ監督がクリスタル・パレスを警戒していたことも、岡崎の起用法に少なからず影響したはずだ。試合前の順位が6位と好調の彼らに対し、ラニエリ監督は4−4−1−1のフォーメーションでスタート。DF4人とMF4人の2ラインで守備を固め、攻撃はバーディーのスピードと、マフレズの突破力という「個の力」に託すサッカーに転じた。「試合日程」と「対戦相手」から、岡崎をベンチスタートに回したということなのだろう。

 だが、ここで気になったのは、ラニエリが「岡崎が必要だと感じたときに投入した」と語る、その起用法である。

 実は、岡崎が途中交代で起用される直前まで、同じくベンチスタートだったMFネイサン・ダイアーがピッチに入る準備を進めていた。このときのスコアは0−0で、アップ中の岡崎には声がかかっていなかった。つまり、ゴールが欲しい状況で、交代カードとしてまず呼ばれたのは、ドリブル突破を得意とするダイアーだったのだ。

 ところが、その直後にバーディーのゴールが生まれ、1−0でレスターがリードする展開に。すると、ラニエリ監督はダイアーの交代策を急きょ取りやめ、代わりに岡崎を63分からピッチに送り出した。

 試合後にイタリア人指揮官が、「岡崎は、ふたつの仕事をこなせる。守備、そして攻撃の両方ができ、プレーをコントロールすることが可能だ。ウィングとストライカーとのリンクアップも上手にこなせるから起用した」と話したとおり、日本代表FWはチェイシングとプレスバックを駆使して守備で貢献。ピッチを幅広く動き、中盤と最前線もスムーズにつないだ。

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