ピルロが語るCL決勝への思い。「これが僕の最後の試合になる」

  • クリスティアーノ・ルイウ●取材・文 text by Cristiano Ruiu 宮崎隆司●翻訳 translation by Miyazaki Takashi

■アンドレア・ピルロ インタビュー 前編
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セリエAのユベントスが、レアル・マドリードを破り、チャンピオンズリーグ(CL)決勝(6月6日/現地時間)に駒を進めた。イタリア勢が決勝に進出するのは、2010年のインテル以来5年ぶりとなる。決勝を前に、ユベントスの頭脳にして心臓であるアンドレア・ピルロが、最後の大舞台への意気込みを語った。

ユベントスの攻撃を牽引するアンドレア・ピルロ photo by Getty Imagesユベントスの攻撃を牽引するアンドレア・ピルロ photo by Getty Images――アンドレア、遅くなりましたが「誕生日、おめでとう!」(5月19日に36歳)。CL決勝を前に「遅めのプレゼントに何が欲しいか」という野暮なことは聞かないでおきます(笑)。

 誕生日プレゼントは何もその日に届かなくてもいいからね。もちろん、決勝がどうなるかは誰にも分からないけれど、とにかく、ありがとう!

――まず、CL準決勝のレアル戦について聞きます。誰もがユベントスの敗戦を予想したレアル戦、5月5日と13日に行なわれた2試合で、ユベントスは、CR7(クリスティアーノ・ロナウド)やJR10(ハメス・ロドリゲス)を擁するレアルを退けた(第1戦2-1でユベントスが勝利。第2戦1-1で引き分け)。もちろん、それは"恩師"カルロ・アンチェロッティ監督(2001年~2009年ミラン監督としてピルロを指導)との対戦でもありましたが、あの難しい戦いを制して決勝に駒を進めた今、胸中に去来する思いは?

 そうだね......。たくさんあり過ぎて言葉にするのは難しいけど、2戦目の終了を告げる笛を聞いた瞬間にまず心に浮かんできたのは、"まるで何年か前と同じ景色を見ているようだ"という感覚だった。それは8年前の2006-2007シーズン、当時ミランに所属していた僕が見た光景とよく似ていた、という意味でね。

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