ドイツ杯決勝で完敗。現実を突きつけられた香川真司 (3ページ目)
香川が認めるように、ドルトムントは圧倒されて、力の差を見せつけられて敗れた。
試合後、スタンドを包んだのはクロップを称える声援、コールだった。スタンドに挨拶に向かい、頭を何度も下げるとクロップは、敗れて呆然と立ち尽くす選手達を指し「彼らが主役だ」と言わんばかりに、選手たちへの声援を促した。
「別れの痛みをゆっくりと、とても深く感じている。選手には感謝を表現してきたところだ。彼らと働くことはとてつもない喜びであり栄誉だった。出ていくのは辛いことだ」
ドルトムントでのラストゲームを終えたクロップは続けた。
「優勝カップはなくて、別れだけがある。ポジティブなことがあるとすれば、来季に向けての(周囲の期待などの)ハードルが下がっていること。ただ不幸なことに、彼らはヨーロッパリーグ(EL)を予選から戦わなくてはならない」
ELの予選は8月から始まるので、夏の休暇が短くなる。ドルトムントはドイツ1部リーグで最もオフの短いチームとなり、リーグ戦への影響も懸念される。
厳しい現実を突きつけられる形で、ドルトムントは今季を終えた。新監督トゥヘルはどうやってチームを立て直すのか、選手の流出および獲得はどうなるのか。シーズンは終わったが、来季に向けた戦いはすでに始まっている。
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