連勝のドルトムント。香川真司の動きも変わってきた (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 前回の対戦、アウェーでのフランクフルト戦は0-2の完敗だった。70分過ぎまで出場した香川のプレイも精彩を欠いた。

 本来であれば今季のフランクフルトのようなスタイルの相手をドルトムントは得意とするはず。フランクフルトはカウンターよりもつなぐサッカーを指向しているが、精度が高いとは言えず、ドルトムントのプレッシャーの網にかかりやすいのだ。力が劣るチームでも、人数をかけて守られるととたんに攻撃が機能しなくなる。だが、それでもどうにもならなかったのが今季の前半だった。

 この日は、立ち上がりこそアウェーのためやや守備的になったフランクフルトに苦心したが、ミスに乗じてPKで先制。前半32分、香川が決めた2点目はGKから始まる手数の少ないカウンターだった。ランゲラクが右SBのドゥルムにつなぎ、右に流れたFWオーバメヤンへ。縦パスに追いついたオーバメヤンはドリブルで中に入り、ペナルティエリアに入る直前でクロスを入れた。中央を猛然と走っていた香川はフリーで左足を合わせ、ネットを揺らした。

 フランクフルトの長谷部誠は自分たちのミスを悔やんだ。

「真司にやられたのは......なんであんな簡単にやられちゃうかわからないです。前半はうまく攻撃ができない中でも、守備の部分はしっかりやれていたとは思いますけど、やはり攻撃の部分でミスが多すぎたかなという感じです」

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