ダービー完勝に自信。あの香川真司が戻ってきた

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Watanabe Koji

 数日前にスタジアム周辺で不発弾が発見された騒ぎがあったこともあり、ものものしい雰囲気の中で行なわれたレヴィアダービー(ルールダービー)、ドルトムント対シャルケ戦。ドルトムント本拠地ジグナルイドゥナパークでは、普段はない報道陣へのセキュリティチェックも行なわれた。両チームのファンが接触しないよう警備員がそれぞれの導線を分けるが、そのせいでスタジアム周りは大混雑。異様な熱気に包まれた中で、間違いなくドイツで一番盛り上がる一戦は始まった。

香川真司(右/ドルトムント)とマッチアップする内田篤人(シャルケ)香川真司(右/ドルトムント)とマッチアップする内田篤人(シャルケ) ダービーの戦績を振り返ると、今季前半戦はシャルケが2-1で制している。2013~2014シーズンはドルトムントの1勝1分。2012~2013シーズンはシャルケが2連勝し、2011~2012シーズンはドルトムントが2連勝。2010~2011シーズンはドルトムントが1勝1分で、ここ5シーズンの9試合ではドルトムントの4勝2分3敗。リーグ戦全体の成績を見るとドルトムントが圧倒しているのに対して、ダービーでは互角に近い戦いを繰り広げていることがわかる。

 だが今回はいつもと立場が違う。ドルトムントは一時期最下位に転落するほどの不調を経験し、ここ最近の3連勝でようやく12位まではい上がってきた。一方のシャルケは例年同様、チャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得争いとなる3位~5位あたりに位置している。たたしCLのレアル・マドリード戦を含めたここ4戦は勝ちがなく、苦しい状況に片足を突っ込みかけていた。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る