苦笑い。CLユベントス戦を香川真司が欠場した理由

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSHUFOTOGRAFIA

 チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦、ユベントス対ドルトムントの第1戦は2-1でホームのユベントスが勝利した。

CLユベントス戦で出場機会がなかった香川真司CLユベントス戦で出場機会がなかった香川真司 香川真司が「楽しみ」と心待ちにしていたユベントス戦だが、香川はベンチ入りしたものの出番はなかった。ブンデスではここ最近の3試合に連続して出場し、3連勝。ユベントス戦出場は間違いないものと思われていただけに、本人も苦笑いでスタジアムを後にした。

 香川の欠場の理由は負傷などではなく、ドルトムントが単にアウェーで守備を重視したからだ。スタメンは昨年までユベントスと同じ都市を本拠地とするトリノで活躍したインモービレを1トップに置き、左にロイス、右にオーバメヤン。中盤はサヒンをボランチとし、その前にギュンドアンとミキタリアンを並べた。

 ここ数試合、ドルトムントはオーバメヤンと香川の2トップのような形で戦ってきたが、インモービレをトップにすることにより、その豊富な運動量で、まず相手の攻撃の起点であり全体のバランスを整える役割のピルロを封じることを狙った。ユベントスの4-3-3に対しては、FWテベスやMFポグバといった個の能力に特徴のある選手たちを抑えることが優先された。

 それでもユベントスの巧みなカウンターから試合は動いた。前半13分、左サイドを駆け上がったFWモラタがクロスを入れると、ドルトムントのGKワインデフェラーがこれを弾く。そのボールがちょうど中央に上がってきたテベスの足下に転がり、テベスは難なく決めた。

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