2014.11.27

ドルトムントはリーグ戦優先。香川真司、苦悩を吐露

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 チャンピオンズリーグ(CL)グループリーグ、アーセナル対ドルトムント。試合前日の公式会見で、クロップ監督は素直に心境を打ち明けていた。 

「ブンデスリーガのことを考えるとホリデーのようなものだ。これは"ただの"チャンピオンズリーグ。首位突破はしたいが、国内で大きな問題を抱えている」

 UEFAの公式サイトに掲載された写真では、クロップは豪快に大笑いしていた。このコメントも、馬鹿正直というよりも、自虐的な笑いを誘うものだった。まるで状況の深刻さを明るく吹き飛ばしたいと思っているかのような、切なささえ感じさせた。

アーセナル戦、後半16分から出場した香川真司(ドルトムント) クロップがドルトムントを率いるようになった2008~2009シーズン以来、状況は最悪と言っていいだろう。とにかくブンデスで勝てない。3勝7敗2分の16位、しかも堅守を誇ったチームが、12試合で19失点と見る影も無い。CLでは4連勝で早々にグループリーグ突破を決めており、アーセナル戦は首位突破をかけた一戦ではあるが、それよりも「週末のリーグ戦のためにこの試合を使いたい」と、クロップは本音を漏らした。

 この日、ドルトムントはまずMFケールを休ませた。今季限りでの現役引退を発表しているベテランは、それが信じられないほどの活躍を見せている。今、最もいなくなって困る選手というわけだ。代わってベンダーをボランチで起用、左SBにはシュメルツァーを使い、トップ下には香川真司ではなくインモービレを起用した。リーグ戦を見据えて、休息とテストを兼ねた試合と、明らかに割り切った戦いとなった。