15季ぶり4連敗。ドルトムントと香川真司が勝てない理由

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 ドルトムントがハノーファーに0-1で敗れ、まさかのリーグ戦4連敗を喫した。これはなんと2000年以来15シーズンぶりのこと。まさに泥沼にはまり込んでいる。

 クロップ監督は「悪くないプレイだったが、不十分だった」と、ハノーファー戦を振り返った。試合後から記者会見まで、鬼のような厳しい表情が崩れることはなかった。いったいドルトムントはどうしたのか。

ハノーファー戦に後半途中から出場した香川真司(ドルトムント)ハノーファー戦に後半途中から出場した香川真司(ドルトムント) 不振の原因を探ると、まず不運だったのは、シーズン序盤に多くの負傷者を抱えたことだ。ドイツ代表CBのフンメルスはシャルケとのダービー(9月28日)まで出場できず、同じくCBのスボティッチも長らく実戦を離れた。開幕から2ヵ月がたちようやく復帰したものの、最終ラインの不安定さがこのチームの全てに影響を及ぼしている。

 他にもSBシュメルツァー、ドイツ代表歴のあるスヴェン・ベンダー、ギュンドアン、ロイス、トルコ代表シャヒン、ポーランド代表ブワシコフスキー(いずれもMF)らが相次いで離脱し、主力が揃わない状態が続いた。これが選手層の厚いバイエルンであれば、たとえリベリー、ロッベンを欠いてもドイツ代表が控えているが、ドルトムントではそうはいかない。

 ついで新加入選手がなかなかフィットしないことも波に乗り切れない大きな要因だろう。ストライカーとして期待された2人、昨季のセリエA得点王のインモービレとヘルタから獲得したラモスも、まだ馴染んだとは言えない。

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