「銀狼」と呼ばれる本田圭佑。ミラノでの食生活は?
オフィシャル誌編集長のミラン便り(8)
幸運の女神は目が悪いが、不運の女神は目ざとい。イタリアにはこんなことわざがある。
黙々とトレーニングする本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) 3月2日、日曜の夜、ホームに強敵ユベントスを迎えたミランは、まさにこのことわざ通りだった。ミランには何度もゴールチャンスがあった。特に前半はたびたびユベントスゴールを脅かした。今シーズン、ミランはまだ一度も"ビッグチーム"と呼ばれるチームに勝利していない。ここで現在首位を独走中の、圧倒的な強さを見せているユベントスを叩くことができれば、シーズン終盤に向けての勢いにもなるし、ミラニスタの溜飲を多少なりとも下げることができる。しかしそのためには幸運の女神の力も必要だった。
この試合がどのような結果に終わったかはみなさんもよくご存知だろう。ミランは前半を支配していて、2~3ゴールを決めてハーフタイムに入ってもおかしくなかった。ところが実際は先制されて0-1の状態。そのまま幸運は最後までミランに訪れることなく、逆に不運に目をつけられて黒星がもうひとつ増えた(結果は0-2)。
幸運は本田圭佑にも訪れなかった。本田は試合をほとんどベンチから観戦した後、終盤の最悪のタイミングでピッチに入った。だが、わざわざ非難を受けるために数分間プレイしたのも同然だった。ここ数週間、彼を標的に攻撃をしていたメディアは、またこぞって"銀狼(イタリア語の発音だとギンロ)"を叩き始めた。銀狼とは本田のここイタリアでのニックネームである。
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