ブラジル人記者が語る「日本代表はCBの人選を見直すべき」 (3ページ目)

  • アギア・ティアゴ●文 text by Aguiar Thiago
  • 栗原正夫●翻訳 translation by Kurihara Masao

 攻撃に関して言えば、香川や本田はもっと点を取らなければいけない。中盤では効果的なプレイを見せチャンスを作るものの、肝心のところで点が奪えなければ試合に勝つことはできない。ブラジル戦では本田が積極的にシュートを放つシーンが目立ったが、残念ながらどれも決定的とは言えなかった。日本が来年のW杯で上位進出を狙うのであれば、もっと効果的に点の取れるストライカーが求められる。

 ただし、日本がブラジルでネガティブな印象ばかり残したわけではない。逆に3戦で浮き彫りになった課題の改善に努めれば、可能性は膨らむはずだ。そのためには、とにかくレベルの高い相手とのテストマッチを増やすことだろう。

 90年代には、日本からマンチェスター・ユナイテッドでプレイする選手が出るなんてことは絶対に無理だと思っていたが、現在、香川はユナイテッドで主力になろうとしている。日本には「W杯で優勝を目指す」などと口にする選手もいるようだが、それは現実的とは言えない。それでも、組み合わせ次第ではベスト8くらいまでは行けるポテンシャルを秘めていると思う。

 歴史を考えても、日本の近年の成長は際立っており、コンフェデ杯3連敗という結果だけでそれほど悲観的になる必要はない。

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