2012.10.04

【イングランド】CL連勝のマンU。大胆ターンオーバーから見えたもの

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by GettyImages

クルージュ戦で2ゴールをあげたファン・ペルシー(マンチェスター・ユナイテッド) 過密日程のためメンバーのターンオーバー制を採用するにしても、おおよそは想像の範囲内でそれは行なわれる。結局、主要ポジションの主力は試合に出続けることが多く、替わるのは大勢に影響のないポジションだったりする。特に国内リーグも欧州戦も序盤の今の時期はそうだ。

 だがチャンピオンズリーグのクルージュ(ルーマニア)戦、マンチェスター・ユナイテッドはがらりとメンバーを変更した。前日の時点でチームが発表した遠征メンバーには、前の試合で先発したスコールズ、キャリックのダブルボランチが入らなかった。チームの根幹とも言えるポジションの選手をベンチメンバーごと入れ替えるのは、たとえ体調不良があっても、驚きとしか言いようがない。それだけでなく、ギグスも遠征に不参加、バレンシアもリバプール戦での負傷から復帰していない。

 先発メンバーを見てさらに驚くことになる。香川の説明よれば中盤がダイヤモンドの4-4-2を「試合当日に初めて」トライしたそうだ。ハビエル・エルナンデスとファン・ペルシーの2トップ。トップ下にルーニー、そしてフレッチャー、アンデルソン、クレバリーが中盤を構成した。
 
 いくらマンUとはいえ、「試合当日に初めて」のシステムが最初から機能するわけはない。前半は67パーセント対33パーセント、後半は71パーセント対29パーセントと圧倒的にボールを支配しても、ゴールに迫りきれない。

 逆に8人で守り2人で攻めるクルージュのカウンターから、14分にはあっさり先制を許してしまう。マンUは今季の公式戦8戦のうち6試合で先制点を許している。クラブ公式サイトではルーニーが「この傾向は危険。この悪い流れはくい止めないと」と、守備崩壊を危惧する発言をしている。