2012.05.11

【ドイツ】香川真司が語ったドルトムント「優勝までの道のり」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●写真 photo by Koba Kenzo

最終節フライブルク戦に先発、後半20分まで出場した香川2011~2012香川真司語録(後編)

 後半戦に入った頃から、香川の表情からもやもやしたものが消えていったように見えた。仮に過密日程やチームが未だフィットしないなどということがあったとしても、それを結果に結びつけることはなくなった。同時に、ここで勝負をかけていくという高い集中が毎試合、見られるようになった。ここでの残り半年に全てをかける、悔いを残したくないという強い決意が感じられた。

 ウインターブレイクあけの初戦となった18節は、アウェーでハンブルクに5-1と大勝した。だが香川は1アシストのみ。好パスを連発しながらも自身に得点はなく「前線で点を取ってないのはオレだけだった。PKも蹴りたかった」と、得点への強い意志を口にしている。ただ、同節は当時首位のバイエルンがボルシアMGに敗れており「しびれますよね。1試合にかける面白さがある」と楽しそうでもあった。

 続く19節ホッフェンハイム戦は2得点の活躍を見せた。「今日はパスの選択肢があっても打たないといけないと思った」「みんなが得点したかったと思うけど、自分で狙いに行きたかった」と強い決意で臨んだ一戦だった。ゴール前では余裕もあり「今日は考える空間、時間があった。最後まで相手を見ることができた」と語っている。この頃の香川は好調そのものに見えた。前半戦の消化不良の状態を脱し、無敗記録を作ったチームをまさに牽引する存在になりつつあった。

 21節は強豪レバークーゼン戦。個の能力が高く戦術の徹底したチーム相手に苦戦したが、香川が個人技で持ち込んで技ありシュートを決めた。「イメージ通りのファーストタッチをして、状況に合わせて切り返してシュート。最初からシュートまでのイメージはあった」と、余裕の表情。キレキレとはこのことだった。