【ドイツ】香川2ゴールでドルトムント大勝、「気持ちに結果がついてきた」

  • 了戒美子●文 text Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●写真 photo by Koba Kenzo

ケルン戦で2ゴールをあげ勝利の立役者となった香川ケルン戦で2ゴールをあげ勝利の立役者となった香川 ブンデスリーガ第27節ケルン戦、ドルトムントの香川真司は2得点をあげ、チームを6-1の勝利に導いた。

 大勝ではあるが、立ち上がりは苦しいものだった。ドイツではここ1週間ほど、春を通り越し、一気に初夏が訪れたような陽気に包まれている。ちょうど試合前日の深夜にサマータイムが始まった17時半開始の試合は、まるで昼間に行なわれているような雰囲気。観戦するには気持ちのよい季節だが、香川はこの「暑さ」を苦しんだ要因のひとつにあげた。

 先週水曜日に行なわれたドイツ杯準決勝の疲労感もぬぐい去れないでいた。この試合は2部首位のフュルトを相手に延長戦までもつれ込んだ。香川自身は途中で退いたが、試合は120分が終わるぎりぎりのところで決した。「劇的な勝利もあって、精神的にも肉体的にも、(この一戦に向けて調整するのは)難しかった」と認めざるを得なかった。

 今季の好調の要因について、香川自身は「メンタルのコントロールがうまくいっている」ということをあげている。何があっても、試合から試合へ集中を高めていく。特別なことをしているわけではないが、そのサイクルがうまくいっているのが好成績につながっている、と話している。特にシーズン終盤、重要で気の抜けない試合が続くことは大きな負荷となる。それを気持ちの力、メンタルの力で乗り越えている。

「いいことがあったり、評価されたりして、もちろん喜ぶのも大事だけれど、足下をいつでも見つめることができるのが自分のストロングポイント」

 香川はこの試合にも強い気持ちで臨んだ。
 
「集中力を保つために必死になってこの試合を迎えた。この試合が大事だと言い聞かせて、奮い立たせてピッチの中で表現したつもりです」

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