【インタビュー】香川真司「移籍はタイミングを間違えたくない」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 龍フェルケル●撮影 photo by Ryu Voelkel

香川真司 1989年3月17日、神戸市生まれ。2006年、高校2年生でセレッソ大阪に入団。2008年、日本代表に初選出。2010年からボルシア・ドルトムントに所属香川真司 1989年3月17日、神戸市生まれ。2006年、高校2年生でセレッソ大阪に入団。2008年、日本代表に初選出。2010年からボルシア・ドルトムントに所属香川真司インタビュー(2)

――気持ちも充実しているように見えます。

「やっぱり結果が出ているときというのは、自然と楽しいです。でも、これがどこまで続くかという不安もある。その不安と期待の調整が、今は上手くできている。結果を求めながら、次に切り替えて、というサイクルができているというか......。精神的な波がないように引き締めてはいます」

――メンタルトレーニングのようなことをしているんですか?

「いや、特別にはやってないです。メンタルのコントロールというほどのことでもないんですけどね。これだけ注目されて、いい気がしないということは、正直なところ、ないです、当然。でも、足下を見つめるようにしているんです。これは自分の特徴でもありますからね。反省を忘れずにやらないといけないし、それにこの好調がいつまで続くのかというのを考えないといけない。シーズンが終わる5月まで、果たしてこの状態が続くのかって考えるんです。あと2ヵ月、ベストパフォーマンスが続くのか。それは楽しみでもあり、不安でもあります。結局、1日1日を大事にしてるだけなんですけど」

――これほど好調なときに不安を口にする選手はなかなか珍しいように思いますが......。

「人それぞれだとは思いますけどね。勢いは大事だけど、そういうときこそ自分を見つめ直す必要があるんじゃないか。性格上、現状に満足しないということもあります。でも、 満足しないだけでなくて、自信を持つ必要もあって、その自信が今、プラスになって働いています。なんていうんだろう、そのバランスを大事にしている感じです。 自分を客観視する感じですかね。そういうのは自分で意識しているところでもあり、自分の特徴なのかなと思いますね」

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