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【Jリーグ】大混戦のJ1で頂点に立つのはここだ! 識者が優勝チームを予想 (3ページ目)

【安定した戦いで優勝争いを引っ張るクラブが存在しない】

浅田真樹(スポーツライター)

<優勝予想> 
◎本命 サンフレッチェ広島 
◯対抗 ヴィッセル神戸 
△穴 FC町田ゼルビア

 今季J1の優勝争いは史上稀に見る大混戦と言えば、なんとなく聞こえはいいが、実情はどこも決め手に欠けるどんぐりの背比べ。シーズン開幕前の順位予想で、「順位予想をしようにも優勝しそうなクラブがない」と記したが、我ながら概ね的を射ていたと思っている。

 安定した戦いで優勝争いを引っ張るクラブは存在せず、例年なら致命的な失速で脱落してしまったはずのクラブも、再び巻き返しが可能となり、もたつく先頭集団に追いついてしまう。

 それが大混戦の正体だ。

「優勝しそうなクラブがない」との印象はいまだ変わらず、正直、この先を見通すのは難しい。

 だとすれば、開幕前の予想を変える理由は思いつかず、初志貫徹で優勝予想の本命はサンフレッチェ広島、対抗はヴィッセル神戸とした。

 広島の優勝予想の根拠として、あえてそれらしい理由をつけるとすれば、失点数の少なさ。ここから先の戦いで、何連勝もして大きく抜け出すクラブが現われるとは考えにくく、このまま試合ごとに順位を入れ替えながら、最終的にどこが少しだけ前に出るのかの争いになるだろう。そこでは、いかに勝ち点の取りこぼしを減らすかが重要であり、水ものの得点力よりも、手堅い守りがものを言うのではないだろうか。

 ただ、上記2クラブのみならず、鹿島アントラーズも含め、複数回の優勝経験を持つクラブの戦いぶりにもたつきが目立ち、さすがの貫禄どころか、むしろ寂しささえ覚えてしまう。

 いっそここまでもつれたのなら、まだ優勝経験のないクラブ、すなわちFC町田ゼルビア、あるいは京都サンガF.C.が初戴冠を遂げるほうが、今季の結末にはふさわしいのではないかと感じてしまう。

 特に町田は、シーズン中盤の3連敗で一度は死んだはずが、大混戦のおかげで復活。夏場に入り、明らかな上昇気配をうかがわせているだけに、昨季惜しくも"大魚"を逃した悔しい経験が、ここに来てプラスに作用する可能性は十分にある。

 もちろん、7位以下にも優勝のチャンスがないわけではないが、基本的には上位6クラブに優勝争いは絞られたと考えていいだろう。

 ここまで来たら、勝ち点2差以内に6クラブがひしめくくらいの状況のまま、12月の最終節を迎えてほしい。

>>後編「大混戦のJ1下位順位予想 残留・降格の境目は?」へつづく

著者プロフィール

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

  • 篠 幸彦

    篠 幸彦 (しの・ゆきひこ)

    1984年、東京都生まれ。編集プロダクションを経て、実用系出版社に勤務。技術論や対談集、サッカービジネスといった多彩なスポーツ系の書籍編集を担当。2011年よりフリーランスとなり、サッカー専門誌、WEB媒体への寄稿や多数の単行本の構成を担当。著書には『長友佑都の折れないこころ』(ぱる出版)、『100問の"実戦ドリル"でサッカーiQが高まる』『高校サッカーは頭脳が9割』『弱小校のチカラを引き出す』(東邦出版)がある。

  • 浅田真樹

    浅田真樹 (あさだ・まさき)

    フリーライター。1967年生まれ、新潟県出身。サッカーのW杯取材は1994年アメリカ大会以来、2022年カタール大会で8回目。夏季五輪取材は1996年アトランタ大会以来、2020年東京大会で7回目。その他、育成年代の大会でも、U-20W杯は9大会、U-17W杯は8大会を取材している。現在、webスポルティーバをはじめとするウェブサイトの他、スポーツ総合誌、サッカー専門誌などに寄稿している。

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