【高校サッカー】県24連覇、県内公式戦418連勝の青森山田をついに倒した! 野辺地西が初の全国の舞台インターハイに臨む (3ページ目)
【22年間やってきてよかった】
延長戦でも決着はつかず、勝敗の行方はPK戦へと委ねられる。4度にわたって県決勝を経験し、すべて負けを突きつけられてきた喜村は、それでも自分が積み重ねてきた努力を信じていた。「『ここは僕の力の一番の見せどころだ』と思いましたし、PKを止められたら僕の力でチームを勝たせられるので、『やってやろう!』という気持ちでした」。
サドンデス方式に突入した7人目。先攻の青森山田のキックを、喜村は完璧なセーブで弾き出す。「もう絶対次で決めてくれると思っていたので、勝ちを確信しましたね。止めた瞬間に『勝ったな』と思いました」。
笑顔の喜村からボールを受け取ったDF中野渡琉希のキックが、確実にゴールネットを揺らした。
「『今まで22年間やってきてよかったな』という想いと、これまで我々に携わってくれた、一緒に優勝を目指して頑張ってくれた卒業生や、その保護者のみなさんたちの願いがようやく叶って、非常によかったなと思いました」(三上監督)
指揮官の体が、何度も宙を舞う。笑顔と涙の悲願達成。絶対王者の青森山田をたくましく打ち破り、八戸学院野辺地西は青森県高校サッカー界の頂点に、とうとうたどり着いた。
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