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浦和レッズのクラブワールドカップを総括 収穫もあったが福田正博はJリーグの今後の課題を指摘 (2ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro

【試合のラスト20分はあらためて課題】

 インテル戦は、チームが前線から連動してハードワークし、ボールを奪いに行ったのが先制点につながった。右サイドの金子拓郎からのパスを渡邊凌磨が押し込んでゴール。ただ、その後は一方的に押し込まれる展開となった。浦和は体を張ってゴールを守ったが、後半の78分に同点に追いつかれると、試合終了目前で決勝点を許した。

 渡邊や松尾佑介、CBのダニーロ・ボサ、マリウス・ホイブラーテンといった選手たちが、存在感を発揮していただけに、インテルから勝ち点を奪ってもらいたかった。

 やはり日本サッカーにとっては、最後の20分のところは課題だろう。コロナ禍以降は5人交代が定着したため以前ほど目立たないものの、後半70分あたりで力尽きるきらいがある。試合開始からハードワークをしているからなのだが、あと20分を乗りきれる体力や集中力をどう獲得していくか。これは今後も日本サッカーが向き合うべき課題なのだとあらためて感じた。

 3戦目はグループリーグ敗退の決まった浦和と、グループ通過のかかったモンテレイではモチベーションの違いが大きな差になった。もう一度フラットな状態で戦ったらどれくらい浦和がやれるのか見たいところだ。

 浦和はクラブワールドカップやACLで格上と対戦する時は堅守速攻で挑むが、Jリーグでの戦いぶりは、どちらかと言えば主導権を握るかたちになる。普段から堅守速攻を磨いているわけではないなかで、両方の戦い方を追わなければならない難しさはあっただろう。

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