【クラブワールドカップ】浦和レッズ3連敗で終幕。ピッチに立った選手は何を感じ取ったのか (2ページ目)
【原口が気づいた仲間の異変】
原口が今大会で唯一、出場したのはリーベル戦の88分から。ピッチに立った時間は短く、多くの時間をベンチから見守ることになった。
ただ、外から眺めている状況のなかで、仲間たちの異変にも気づいていたという。
「試合(リーベル戦)後に(チームメイトに)話したりもしたけど、固くなっていた選手も何人かいた。自分では気づいていなかったけど。でも、それは自然なことだと思う。そんなことも想定をしていたなかで、相手のクオリティで失点してしまって......。『ありがちな展開だな』と思いながら見ていました」
選手が固くなることも、相手がクオリティで上回ってくることも、原口は想定内だったという。だが、その想定を覆す戦いはできなかった。それが現実だ。
4失点したモンテレイ戦で、GK西川周作は気を吐いた。
34分に2失点目を決められると、フィールド陣のムードは一気に落ち込み、下を向いた。それでも、西川は後方から味方を鼓舞し続け、83分にはスーパーセーブも見せた。
39歳の守護神は、世界との差を感じられたこと、そのものが「この大会参加の収穫だった」と言う。
「世界との差を感じられたことがひとつの収穫で、この差をどう埋めるかが大事。Jリーグでどうプレーするかが大事で、ゆるい、ぬるいプレーを続けているようでは、結果は出ないと思う。Jリーグで大丈夫でも、こういう場所では通用しないことは、全員が感じたと思います。日本に帰ってどれだけ高い意識で、与えられた環境のなかで、自分たちがやるか、やらないかだと」
モンテレイ戦の1失点目、3失点目のミドルシュートは、確かにJリーグでは見ない類(たぐい)のものだった。しかし、Jリーグでは滅多に経験できないようなピンチであっても、国際大会では防げるように、環境のせいにせず、まずは自分たちに意識から、という話だった。
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