ACL日本勢の初優勝は約40年前 超絶アウェーのサウジアラビアでハットトリックしたレジェンドがいる (2ページ目)
【中東寄りの大会運営】
いずれにしても、サウジアラビア勢の強さは際立っている。
しかも、準々決勝以降はサウジアラビアでの集中開催なのだ。ジッダの気温は30度を超えており、芝生もスリッピーで日本選手を苦しめている。
2023-24シーズンの決勝で、横浜FMはホームの第1戦でアル・アイン(UAE)に2対1で先勝したが、第2戦では大敗した。その前のシーズンの決勝(2023年4~5月)では、浦和レッズがアウェーの初戦でアル・ヒラル(サウジアラビア)と引き分け、ホームの第2戦を1対0で勝利して優勝を決めた。
広大なアジア大陸での大会では、ホーム、アウェーの影響は大きい。
だからこそ、昨季までのACL決勝はホーム&アウェー方式だったし、さらに公平性を期すため、あるシーズンで第1戦が西地区開催だったら、翌年は東地区で第1戦を行なうというレギュレーションになっていた。
ところが、ACLEに衣替えした今季から準々決勝以降は集中開催となり、舞台はサウジアラビアだった。それでも、もし来季の決勝大会が東地区で開催されるのなら公平性は保たれるが、来年もすでにサウジアラビアでの開催が決まっている。
サウジマネーの流入で優勝賞金が1000万ドル(約14億円)とアップしたのはありがたいが、大会形式は明らかに公平性を欠いている。
ACLだけではない。代表レベルでもアジアカップは2019年UAE大会、2023年カタール大会と中東開催が続いており、2027年大会もサウジアラビアでの開催が決まっている。つまり、アジアサッカー連盟(AFC)は今では中東寄りに運営されているのだ。
日本サッカー協会はどうして抗議しないのだろうか? 韓国や中国、オーストラリアなども糾合して中東中心の運営には異を唱えるべきだろう。競技力(代表チームの実力)では、東アジアは中東に一歩も引けを取らないのだから。
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