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【Jリーグ】移籍状況で見る「今季躍進が期待されるクラブ」はココだ! (2ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko

【インパクトある補強をしたクラブ】

 続いて大きなインパクトを与えたのは浦和レッズ。柏レイソルからMFマテウス・サヴィオ、アルビレックス新潟からFW長倉幹樹、ベルギーのコルトレイクからMF金子拓郎と攻撃タレントを加えると、中盤には広島から松本泰志、町田から柴戸海がレンタルバック。DFは補強ポイントのひとつである左SBにディナモ・ザグレブから荻原拓也を呼び戻した。

 攻撃タレントの数は、既存の戦力と合わせればリーグ屈指であることは間違いない。一方で昨夏、アレクサンダー・ショルツがカタールへ移籍以降、質の低下が見られたCBは佐藤瑶大も名古屋グランパスへ移籍してより層は薄くなった。

 ブラジル人DFのダニーロ・ボザを獲得したが、いずれにしてもDFの補強はクラブW杯を戦う上でもマストであることから、今後の動向に注目だ。

 タレントが豊富にいるなかで、浦和はその駒をチームとして機能させることができるかが大きな問題である。昨夏、ペア・マティアス・ヘグモ監督を解任し、マチェイ・スコルジャ監督と再契約した。スコルジャ監督は前任期の鉄壁の守備をショルツ不在で再現できるか。これだけのタレントがいる以上、当然、上位に食い込んでくる期待は大きい。

 名古屋グランパスも数は少ないものの、チームのスタイルに合った選手や急務なところをピンポイントに補強した。最大の懸念だったのは守護神ランゲラックの移籍。そこにKAAヘントからシュミット・ダニエルを補強できたことはサポーターをひと安心させただろう。ただ、1月27日に右膝内側半月板損傷でチームを離脱したとのことで心配されるところだ。

 そして、FWマテウス・カストロが1年半ぶりに帰還。長谷川健太監督体制初期に猛威を振るったカウンターの脅威を取り戻し、得点力不足を解決できるか。昨季は失点数もややかさんだなかで、徳元悠平(FC東京)をレンタルから完全移籍で加え、原輝綺(清水エスパルス)、宮大樹(福岡)、佐藤瑶大(浦和)を守備陣に補強。カウンターの鋭さを当時のレベルまで取り戻せれば、2023シーズンのように上位争いに食い込める存在になりそうだ。

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