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親日家のゲルト・エンゲルスが「ドイツに連れて行きたかった」と語った5人のJリーガーとは? (3ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko

【どの監督にも愛される選手だった】

── 長谷部さんとはドイツで会うこともありますか。

「今でも連絡を取り合うことがあります。彼は今、指導者を目指していますが、必ずプロ監督のライセンスを取るでしょう。とはいえ、現役を終えてすぐ指導者に転身するとは思っていなかったのでビックリしました。もう少し休んだり、別のことをするかなと思っていましたから。

 でも考えてみれば、シャビ・アロンソ(レバークーゼン)が42歳でブンデスリーガを制するなど、欧州サッカーの世界では監督も若返っています。そういう流れもあるので、長谷部(現在40歳)がすぐに指導者になるのも理解できます」

── 続いて3人目は誰でしょうか。

「パク・チソン(朴智星)も取り上げなくてはいけません。僕が京都パープルサンガでヘッドコーチをしていた2000年、韓国の大学でプレーしていた彼の映像を見て、クラブに『獲得しましょう』と言いました。とても思い出深い選手です。

 彼のよさは、その若さに反してプレーが落ち着いていた点でした。それは初めて見た映像でも、目立っていて、ほとんどミスがなく、粘りのあるタイプでありながらクオリティも高かった」

── ヘッドコーチとしても、彼の存在は重宝したのでしょうね。

「ボックスに入っていく感覚がよくて、なおかつスピードもあったから、相手からPKを取ることも多かったです。オフェンシブにもディフェンシブにも戦えたし、パフォーマンスのよくない試合もほとんどなかった。だから、どの監督にも愛される選手だったと思います。

 アレックス・ファーガソン時代の強かったマンチェスター・ユナイテッドで活躍し、ソン・フンミン(孫興民)が出てくるまで、間違いなくプレミアリーグのアジア人ナンバーワン選手でしょう。最初に京都で会った時、そこまでの活躍を想像できたかと言われたら......(笑)。もちろん、すごい選手になる確信はありましたよ」

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