Jリーグ残り4試合のクライマックスを福田正博が解説 優勝&残留争い、中位の試合も面白い
■J1は残り4試合(チームによって残り3~5試合)。優勝争い、残留争いともに絞られてきたが、まだまだわからない状況だ。見逃せないシーズンクライマックスのポイントを福田正博氏が解説する。
【優勝争いは広島と神戸のマッチレースか】
J1の優勝争いは首位サンフレッチェ広島と2位ヴィッセル神戸のマッチレースになってきた。勝ち点差はわずか1差しかなく、最後の最後まで目の離せない展開になりそうだ。
サンフレッチェ広島は夏の補強に成功。成績を伸ばして残り4試合で首位に立っている photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る 広島の残り4試合の対戦相手は京都サンガF.C.、浦和レッズ、北海道コンサドーレ札幌、ガンバ大阪。追う神戸はジュビロ磐田、東京ヴェルディ、柏レイソル、湘南ベルマーレと対戦する。両チームともリーグの合間に、広島はACL2があり、神戸は天皇杯決勝とACLエリートがある。
3位のFC町田ゼルビアは勝ち点で広島と5ポイント差がある。サガン鳥栖、FC東京、京都、鹿島アントラーズとの残り4試合に全勝したとして、広島が2勝1分1敗で勝ち点が並ぶ計算だ。しかし、得失点差は現在、広島の+31に対し、町田は+19。逆転優勝には相当厳しい状況にある。
ただ、今シーズンのJ1を盛り上げたのは間違いなく町田だ。J2から昇格し、初めて戦うJ1の舞台で、終盤戦まで優勝争いを演じている。攻撃の中心だった平河悠(ブリストル・シティ)が海外移籍したり、故障者が出るなどで夏場からは失速が見られたが、実に見事な戦いぶりだ。
それだけに来季に向けて、3位は死守してもらいたいと思う。4位G大阪とは勝ち点3差、5位鹿島と6位東京Vとは勝ち点6差。シーズン最終戦までチャレンジャーとしての戦いに徹してもらいたい。
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著者プロフィール
福田正博 (ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。