J2に降格するのはどの3チームか!? 今季も熾烈なJ1残留争いの行方を占う (2ページ目)

鳥栖の偉大な歴史にピリオドが打たれるか
状況が一変した札幌は残留が見えてきた

中山 淳氏(サッカージャーナリスト)

降格候補=サガン鳥栖、ジュビロ磐田、湘南ベルマーレ
次点=北海道コンサドーレ札幌

 消化試合数にばらつきはあるものの、現段階で降格の可能性を秘めているのは、14位の川崎フロンターレ以下、7チームと見ていいだろう。

 そのなかで、最も降格の危機にあるのが最下位のサガン鳥栖になる。鳥栖が最後に勝利を収めたのは7月2日のアルビレックス新潟戦。その後は1分け6敗で7戦未勝利の状態が続いているが、その間には川井健太監督が契約解除という、成績不振による実質的な解任劇もあったうえ、今夏の移籍市場でも主力が大量流出。頼みの綱だったFWマルセロ・ヒアンも負傷により約2カ月の離脱となってしまった。

 これだけネガティブな材料がそろうと、さすがにここからの巻き返しは厳しいと言わざるを得ない。2012年以来、13シーズンにわたってJ1に定着し続けてきた地方クラブの偉大な歴史にピリオドが打たれる可能性は高い。

 逆に、夏の補強によって状況が一変し、急激に勝ち点を伸ばして最下位を脱出したのが北海道コンサドーレ札幌だ。8連敗を含む9戦未勝利から抜け出した7月20日の浦和レッズ戦がターニングポイントで、その試合から6試合でなんと17ゴールを量産。得点力が急上昇し、目下3連勝の快進撃を見せている。勝ち点3を稼げるチームになったことは大きく、残留が見えてきた。

 そうなると、残る2枠に収まりそうなのがジュビロ磐田と湘南ベルマーレか。磐田は夏にMFジョルディ・クルークスを補強したが、まだ目に見える変化は見られず。何より失点の多さが気になる。

 一方の湘南は夏場にきて調子を上げているのが好材料だが、他と比べて決め手を欠くうえ、残り試合で残留争いの直接対決が札幌戦しかないのもマイナス材料。チーム最大の得点源、FWルキアンのさらなるゴール量産が残留のカギになりそうだ。

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