J2に降格するのはどの3チームか!? 今季も熾烈なJ1残留争いの行方を占う (3ページ目)

現実的な残留争いの対象は7クラブ
なかでも、鳥栖のJ2初降格は避けられない

浅田真樹氏(スポーツライター)

降格候補=サガン鳥栖、北海道コンサドーレ札幌、ジュビロ磐田
次点=柏レイソル

 残留争いは過去の例から見ても、優勝争い以上に予想が難しく、意外な結末が起こりやすい。それを考えると、11位の名古屋グランパス(勝ち点37)あたりも、まだまだ油断はできない。

 とはいえ、現実的な可能性を考えれば、残留争いの対象となるのは、14位の川崎フロンターレ(同34)以下の7クラブと見る。

 まずは、20位のサガン鳥栖(同24)だが、かなり厳しい状況にあると言わざるを得ない。

 今季開幕当初から下位に低迷していたうえ、夏のマーケットで主力がごっそり移籍。直近のJ1成績にしても、7戦勝利なし(6敗1分け)と、好材料を見つけるのが難しい。残念ながら、クラブ初のJ2降格を味わうことになりそうだ。

 対照的に最悪の事態から抜け出しつつあるのが、19位の北海道コンサドーレ札幌(同25)である。

 一時は最下位に沈み、もはや降格は不可避かと思われたが、ここに来て調子は上向き。現在継続中の3連勝を含め、直近6試合は4勝1分け1敗で、ついに最下位を脱出した。

 しかしながら、残留圏内となる17位の湘南ベルマーレ(同32)との勝ち点差は7。残り9節しかないことを考えると、その差は決して小さくない。試合内容は悪くないだけに、このまま降格させてしまうのはもったいないとも感じるが、シーズン前半の"借金"が響いている。

 予想が難しいのは、最後の1枠である。

 18位のジュビロ磐田(同28)と17位の湘南との勝ち点差は4。さらに16位の柏レイソル(同33)、15位の京都サンガF.C.(同34)も、勝ち点1ずつの差で上回っているにすぎず、混戦の様相を呈している。

 最近の成績を比較すると、湘南、京都が上昇傾向にある一方で、磐田、柏は下降傾向にあり、最も苦しい立場にいるのは磐田だろうが、今季の残留争いも最後までもつれそうだ。

 そこで気になるのが、14位の川崎である。今季は低迷が続いたまま、明確な復調気配が感じられないまま、ズルズル来てしまった印象を受ける。これからAFCチャンピオンズリーグが始まり、余計な負担が増すことを考えると、まさかの事態もまったくないとは言いきれない。

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