ペナルティ ワッキーが選んだこだわりのJリーグベストイレブン。「ピッチに3人いる」「ものまねするくらい好き」という選手とは? (4ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • photo by Getty Images

ものまねをするくらい大好き

<FW>

アダイウトン(FC東京)

 僕はアダにボールが渡ったらめちゃくちゃ楽しみなんですよ。ボールを持ったらほとんど仕掛けて、相手をなぎ倒すように突破していくじゃないですか。本当に見ていて面白いですよね。今季はずっと先発というわけではなかったけど、12得点を挙げて流れを変える選手として存在感がありました。

 ジュビロ磐田時代から見ていますけど、僕はプライベートで磐田の開幕前のキャンプを見に行ったことがあるんですね。練習時間とかわからなくて、行った時間がちょうど練習終わりだったんですよ。そうしたらアダが普通に歩いていて、話しかけて写真をお願いしたら、めちゃくちゃ笑顔で撮ってくれたんです。

 それでバイバイをしたら30メートルくらい離れてもまだ手を振ってくれていて、もうそこからめちゃくちゃファンになりました。僕がSNSでアップしているJリーグものまねシリーズで、アダのものまねをするくらい大好きです。

 その磐田の時に一度大ケガをしたんですよ。そこから戻ってきた時に、ケガしたヒザがまだ怖いのか、プレースタイルが変わっていたんですよね。それを見て「うわぁ、マジかよ」って思っていたんですけど、FC東京に行って昔のアダに戻っていて、めちゃくちゃうれしくて、もうたまらないです。個人的なエピソード込みでちょっと贔屓目にアダを入れさせてください(笑)。

町野修斗(湘南ベルマーレ)

 町野選手の特徴だと思うのが、シュートを打つ時にすごく力が抜けているところ。それなのにコースに鋭くシュートが飛んでいくんですよね。それが両足でできるというのはすごいと思いますね。

 彼を選んだ一番の理由は、彼の活躍が湘南を残留に導いたと思うからですね。終盤の3試合連続得点はすごかったし、日本人最多の13得点は本当に見事だと思います。得点王は取れなかったけれど、湘南を救うことができた点に価値を感じます。

 23歳と若いのも魅力だし、追加招集でワールドカップメンバーにも選ばれて、やっぱり今年は持っているんだと思います。忍者ポーズは海外の人は絶対に好きじゃないですか。だからワールドカップで得点して、あのポーズを世界中に流行らせてほしいですよね。

家長昭博(川崎フロンターレ)

 家長選手に関しては、なにを語るかっていうくらい語るべきことがたくさんある特別な存在だと思います。キャリアハイの12得点を挙げて、優勝こそ叶わなかったですけど、傑出した活躍でした。

 昔から天才と言われて、天才って短命説がありますけど、今年36歳で彼はどこまでできてしまうんでしょう? 今季もリーグ34試合全部に出て、ほとんどがフル出場で、もうずっと出てるやんって。それでいて彼がいないと、チームが変わってしまうほど影響力があるという。

 家長選手と言えば、右腕をうまく使って相手をブロックしながら、左足で自分の一番いいところにボールを置くキープが特徴的ですけど、あれを一度味わってみたい。どれだけ強くて、懐に入れないんだろうっていうのを体感してみたいですね。

 今年は2位でしたけど、最後まで楽しませてくれたのは川崎の存在があったからだし、その中心が家長選手でした。現実的には難しいかもしれないですけど、もう一度日本代表のユニフォームを着てプレーしてほしい選手です。

<ワッキーがベストイレブンに入れたくて悩んだ選手>

岩田智輝(横浜F・マリノス) 
喜田拓也(横浜F・マリノス) 
エウベル(横浜F・マリノス) 
マルシーニョ(川崎フロンターレ) 
満田誠(サンフレッチェ広島) 
東口順昭(ガンバ大阪)

ペナルティ ワッキー 
1972年7月5日生まれ。北海道出身。吉本興業所属のお笑い芸人。1994年に高校・大学の先輩であるヒデとお笑いコンビ「ペナルティ」を結成。濃いキャラクターやギャグで人気を博し、さまざまなメディアで活躍中。サッカーでは名門・市立船橋高校出身で全国高校サッカー選手権に出場した。
SNSアカウントは、Twitter:@wakitayasuhito/Instagram:@japan_wacky

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