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鹿島アントラーズが能動的に戦えない理由。攻勢のカギは指揮官がどこに着地点を見つけられるか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 佐野美樹●撮影photo by Sano Miki

 上田綺世がいた時は前線に力点を作れていたが、上田のベルギー移籍後はそれもなくなり、各選手の距離感が悪くなった。それがパスミスにも表れ、その混乱で前線と後衛の意思疎通がなくなり、混迷を増しているのだ。

 反転攻勢のキーマンとしてひとりを挙げるなら、鈴木優磨だろう。

 鈴木はJリーグでは最も総合力の高いFWと言える。ポストワークでボールを収められるし、高さもあってターゲットになれる。サイドに流れてポイントも作れる。アシストの数も多く、ゴールゲッターとしての感覚もありあまるほどだ。

 バックラインの弱点を隠すには、やや低い位置で守らざるを得ないだろう。そこで、今よりはポゼッション率を高め、長いボールも用いる判断も向上させる。そして攻撃で鈴木を有効に用い、粘り強く戦うことだろうか。

「リーグ戦はまだ終わっていない。最後に頂点に立てるように......」(鹿島・広瀬陸斗)

 8月、鹿島はホームの2連戦に再起を懸ける。

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