興梠慎三、浦和での「一生忘れない」悔しい出来事。新天地・札幌では「ひざが治れば20点は取れる」

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by (C)2022 CONSADOLE

Jリーグ2022開幕特集
新天地に賭ける男たち(4)
興梠慎三(北海道コンサドーレ札幌)インタビュー@後編

 DAZNとパートナーメディアで構成する『DAZN Jリーグ推進委員会』の開幕特集企画。今シーズンの北海道コンサドーレ札幌で注目したい選手は、やはり浦和レッズから加入してきた興梠慎三だろう。

 長く浦和のエースとして活躍してきた興梠が移籍を決断した裏側には、どのような想いがあったのか。浦和での9年間、恩師ペトロヴィッチの存在、そして新天地へかける意気込み......。ふだんほとんどメディアに露出しない「孤高のストライカー」の貴重な声に、そっと耳を傾けてみた。

◆興梠慎三@前編はこちら>>「選手としてのモチベーションはあまりなかったかも」

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札幌の初タイトル奪取に興梠慎三の活躍は必須だ札幌の初タイトル奪取に興梠慎三の活躍は必須だこの記事に関連する写真を見る---- 札幌へは期限付き移籍なので、まだ浦和に籍は残されていますが、あらためて浦和での9年間を振り返ってみて、一番印象に残っていることは?

「正直に言っていいですか? ミシャ(ペトロヴィッチ監督)が解任になったことですね。あれはいまだに忘れることもできないし、忘れようとも思いません。あの時の悔しさは一生忘れられないと思います。

 うれしい思い出は忘れちゃいますけど、悲しい出来事はいつまでも頭のなかに残っています。ACLで優勝した時の喜びよりも、ミシャが解任された時の悲しさのほうが大きかったことは間違いありません」

---- エースとしての責任も感じていたのでしょうか。

「決してその年は、悪いシーズンではなかったんですよ。途中までは優勝争いにも絡んでいましたから。ただ、ちょっと勝てない時期が続いて解任になってしまったんですけど、なんであの時にもっとできなかったんだろうって、悔やむ日々でしたね」

---- 今年はその想いを晴らすシーズンになりますね。

「そうですね。2度とあのような目には合いたくないですから。だから、ミシャが札幌から解任される前に、自分が引退していなくなるのが理想です(笑)」

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