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興梠慎三、浦和での「一生忘れない」悔しい出来事。新天地・札幌では「ひざが治れば20点は取れる」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by (C)2022 CONSADOLE

 だから当時よりもハードワークを求められるので、ついていくのにいっぱいいっぱいですよ。もう少し若い頃だったら行けたんでしょうけど(笑)。でも、また新しいチャレンジができるというのも、サッカー選手としては幸せなことですね」

---- 今年で36歳となりますが、若い頃と比べると、コンディショニングの面で変わってきたところはありますか。

「身体のケアは、やらないときつい部分はありますね。マッサージをする時間は増えていると思います。でも、筋トレとかはまったくやりません。今も昔も。自分はずっとそれでやってきたし、今さらやってもしょうがないかなと(笑)。自分を変えずにやっていくなかで、それでダメならあきらめもつきますから。

 変わったところと言えば身体のケアをすることと、あとは、家族ができて子どもができたので、睡眠時間が長くなったくらい。今は21時くらいには寝てますね(笑)」

---- 興梠選手と言えば身体の強さが印象的ですが、筋トレもしないなかで、その強さを保つ秘訣はあるんですか。

「おいしいものを食べる、だけですよ。あとはやっぱり、強く生んでくれた親のおかげだと思います。大きなケガをしないでこれまでやってこられましたから、感謝したいですね。

 ただ、今はちょっとひざを痛めていて、無理が利かなくなってきた部分もあります。これが治れば20点は取れると思いますよ。取れなかったら、ひざが痛かったことにしてください(笑)」

---- さまざまな経験をしてきた興梠選手の存在は、若い選手の多い札幌にとって大きなものだと思います。ベテランの立場として、どのようなアプローチをしていこうと考えていますか。

「今までは『自分が点を取ってチームを勝たせたい』という考え方でしたけど、ここに来て思うのは、『若い選手にのびのびとプレーさせたい』ということ。2シャドーには若い選手がいるので、そのふたりがいかに気持ちよくプレーできるか。いかに点を取らせてあげられるか。

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