「成績が基準に到達しなければサッカーに行かせない」。中村憲剛が「文武両道は絶対」と息子に伝える理由 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 それから、親は一番近くで長くいる大人ですから、ふだん親が何を言っているか、どういう言い方をしているか、その言葉がBGMとして、子供たちの耳に入ってくることも忘れてはいけません。子供たちの前で、親が人のせいにしたり、環境のせいにしたりすると、子供もそういう言動になってしまいます。

 もちろん、指導者の方たちの影響も大きな割合を占めると思いますが、1番大きな影響は良くも悪くも親から受けると思います。僕も日々、自分はどう子供たちと接しているだろう、この言い方でよかったのかどうかと日々自問自答しています。

 そして、子供と一緒に成長する意識を持つことも大切ですね。もちろん僕らのほうが先に生まれているし、長く生きていますが、親になったのは子供たちの年齢分です。言うなれば親としてはまだまだ若輩者です。

 そういう意味ではやらせたり、押しつけたりというスタンスよりも、今日はどうだったのかという振り返りも含めて、子供と一緒に親も成長していくという形のほうが、いいのかなと思います。親御さんの果たす役割は本当に大きいです。

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【profile】
中村憲剛(なかむら・けんご)
1980年10月31日生まれ、東京都出身。久留米高校から中央大学に進学し、2003年に練習生として参加していた川崎フロンターレに入団。2020年に現役を引退するまで移籍することなく18年間チームひと筋でプレーし、川崎に3度のJ1優勝(2017年、2018年、2020年)をもたらすなど黄金時代を築く。2016年にはJリーグ最優秀選手賞を受賞。日本代表・通算68試合6得点。ポジション=MF。身長175cm、体重66kg。

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