どうした大宮アルディージャ。J1昇格候補がまさかのJ3降格危機に直面

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 理想を掲げつつも、厳しい現実を突きつけられる。大宮アルディージャにとっては、そんな試合ではなかっただろうか。

 J2第21節、大宮はホームでモンテディオ山形と対戦し、1-3で敗れた。

 大宮は試合開始早々の4分、FWイバのゴールで先制するも、9分後にたちまち追いつかれてしまうと、前半終了間際の45分+3分に勝ち越し点を、後半59分にも追加点を許した。絶好のスタートを切りながら喫した、手痛い敗戦である。

J3降格危機に直面している大宮アルディージャJ3降格危機に直面している大宮アルディージャこの記事に関連する写真を見る 2017年にJ1で最下位の18位に終わり、J2降格となった大宮は以来、J2では常にJ1昇格候補に名を連ねてきた。予算規模ではJ2トップレベルにあり、充実した戦力を有していたのだから当然だ。

 ところが、2018年5位、2019年3位と、いずれもプレーオフに進出しながら惜しくも昇格を逃し続けると、昨季は15位と大きく成績を落としていた。今季開幕前、大宮を昇格候補に推す声は少なく、お世辞にも前評判が高かったとは言い難い。

 とはいえ、これほどの"惨状"を予想できた人も少なかったはずだ。

 今季大宮は開幕直後から低迷が続き、第15節を終えたところで、早くも岩瀬健監督を解任。佐々木則夫トータルアドバイザーが暫定的に指揮を執った2節を挟み、第18節からは霜田正浩監督に指揮権が託されたが、劇的に状況を変えるには至っていない。

 第21節終了時点で3勝11敗7分けの勝ち点16は、全22クラブ中ブービーの21位。J1昇格どころか、J3降格の危機が迫っている。

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