2021.04.28

J1天王山の川崎vs名古屋。首位攻防2連戦の注目ポイントは?

  • 後藤健生●文 text by Goto Takeo
  • photo by Getty Images

 まだ全日程の3分の1ほどを消化しただけだというのに、J1は早くも首位攻防の決戦を迎えることとなった。

中盤の攻防のカギを握る、名古屋の稲垣祥(写真左)と川崎の田中碧(同右)中盤の攻防のカギを握る、名古屋の稲垣祥(写真左)と川崎の田中碧(同右)  首位を走る川崎フロンターレと、勝点3差で追走する名古屋グランパスとの直接対決である。もともと5月4日に、第12節の川崎ホームでの一戦が組まれていたのだが、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)の日程変更の影響によって第22節が前倒しで4月29日に行なわれることになり、大型連休中の「直接対決2連戦」が実現したのだ。

 しかも、4月29日の"ファーストレグ"まで名古屋の場合は中6日、そして川崎はなんと中10日もの準備期間が与えられた。3月の代表ウィーク以降の連戦でため込んだ疲労からリカバリーし、さらに十分な戦術的な準備も行なえる状況が整ったのだ。フレッシュなチーム同士のハイレベルな戦いとなるのは間違いない。

 何よりも興味深いのは、両チームのコンセプトが対照的であることだ。

 川崎は超攻撃的なサッカーを目指している。12試合を終えて得点はすでに30ゴール。「1試合平均2.5点」である。J1で現在2番目に得点を決めている横浜F・マリノスが20ゴールだから、「30」という数字がどれほど突出しているかがわかる。

 一方、名古屋は12試合を終えてJ1最少の3失点。第10節のサガン鳥栖戦で2失点を喫したが、それまでは開幕節のアビスパ福岡戦でのオウンゴールによる失点のみの堅守ぶり。12試合中、なんと10試合でクリーンシートを達成しており、「ウノゼロ」(※1-0。守備にこだわるイタリアから来た勝利の美学)という勝利の方程式が確立されている。

 つまり、最大の見どころは「最強の盾(名古屋の守備)が最強の矛(川崎の攻撃)を抑えきれるかどうか」である。

 昨シーズンも全34試合で88ゴールを奪って、圧倒的な強さで優勝を決めた川崎だが、その攻撃力は今シーズンさらに凄みを増した。