オルンガだけじゃない。アジア各国が外国人Jリーガーを狙っている
昨季のJ1得点王と年間最優秀選手に輝いた柏レイソルのオルンガが、かねてから噂されていたカタールのアル・ドゥハイルに移籍。さっそく1月13日に行なわれたアル・サッド戦にスタメン出場を果たした。
オルンガの冬の移籍については以前から規定路線とされ、その間、トルコのベシクタシュ、フランスのRCランス、スペインのエスパニョール、あるいはイタリアのクラブなど、複数のオファーが報じられていた。しかし最終的には、アル・ドゥハイルが柏に支払う推定600万ユーロ(約7億5000万円)とされる移籍金が、中東行きの決め手となった。
これまでこの冬に海外への移籍が決まった外国人Jリーガーは、他に横浜F・マリノスからローン元のパルメイラス経由で中国の長春亜泰へ移籍したエリキ、名古屋グランパスから韓国のインチョン・ユナイテッドに移籍したオ・ジェソク、契約満了によりFC東京からFCソウルに移籍したナ・サンホ、同じく清水エスパルスからパトゥム・ユナイテッド(タイ)に移籍したティーラシン・デンダーがいる。
それ以外は、ジオゴ・マテウス(川崎フロンターレ→フェロヴィアリア)、エヴェルトン(浦和レッズ→ポルト→ポルティモネンセ)、アレクサンドレ・ゲデス(ベガルタ仙台→ヴィトーリア)、ハイネル(サンフレッチェ広島→トンベンセ)と、いずれも契約期間満了による保有元クラブへのローンバック移籍にとどまっている(1月17日時点)。
昨季のJリーグ得点王オルンガ(柏レイソル)はカタールのアル・ドゥハイルへ移籍した ちなみに、前述のオルンガ以外で移籍金が発生したディールは、推定約3億2500万円がパルメイラスに支払われるエリキの移籍に限られる。結局、今冬のマーケットも、外国人Jリーガーが、ヨーロッパではなく、中東もしくは中国のクラブに引き抜かれるという近年の傾向を踏襲した格好だ。
そもそもこの傾向が始まったのは2005年、浦和からアル・サッド(カタール)に電撃移籍したエメルソンのケースに端を発する。2000年代になって以降、積極的な投資によって中東地域の各国リーグが急整備され、外国人選手が受け取る年俸がアジア地域のなかでずば抜けて高額になったことが、その背景にあった。
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