2021.01.04

J内定4人衆が輝く昌平高校のスタイルを分析。カギとなる戦い方がある

  • 鈴木智之●取材・文 text by Suzuki Tomoyuki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 1月3日、全国高校サッカー選手権大会の3回戦が行なわれ、プロ入り内定4名を擁する昌平(埼玉県)が初出場の創成館(長崎県)を3-0で破り、前回大会につづいてベスト8に進出した。

高校サッカー選手権ベスト8に進んだ昌平。須藤直輝がゴールを決める高校サッカー選手権ベスト8に進んだ昌平。須藤直輝がゴールを決める  前半に3点を奪った昌平が終始優位に進め、優勝候補の力を見せつけた一戦だった。なかでも秀逸だったのが、攻撃から守備、守備から攻撃への切り替え。いわゆる「トランジション」である。

 昌平と言えば、鹿島アントラーズ加入内定のMF須藤直輝、MF小川優介、アルビレックス新潟加入内定のFW小見洋太らが起点となって繰り広げる、攻撃的なスタイルが特徴だが、それを可能にしているのが、この攻守の素早い切り替えだ。

 昌平の攻撃スタイルは、狭いところへと怯まずにドリブルやパスで入っていくところである。もしボールを奪われても、すぐさま守備に切り替えて、ボール保持者にアタックする。

 これを言葉で説明するのは簡単なのだが、実際にやりつづけるのは難しく、ましてや4日間で3試合目というハードスケジュールのなかで実行しつづけるのは、並大抵のことではない

 この試合、昌平が決めた1点目と2点目は、守から攻への素早い切り替えが生んだゴールだった。1点目は奪われたボールに対して、須藤、小川が体を張ってアプローチに行くと、最後は1年生の荒井悠汰が拾い、ドリブルからコントロールシュートを流し込んだ。

 2点目は左サイドの高い位置で3人がかりでボールを奪うと、そのうちのひとり、須藤が相手の背後のスペースへ猛然とダッシュ。そこに小見からのスルーパスが通り、エースが鮮やかにゴールネットを揺らした。

「(相手は)やり方を研究してきている。もっとできると思っているが、全国大会なのでマークが厳しい。そのなかで、もっとドリブルなどでチャンスをつくれたらなと思っている。今日の1点は、結果という面では自分のよさは出せたと思う」(須藤)