日本代表を目指せ! 2021年Jリーグでブレイク必至の5人 (4ページ目)

  • 佐野美樹、ヤナガワゴーッ!、山添敏央●写真 photo by Sano Miki、Yanagawa Go、Yamazoe Toshio

 調子の波があるなど課題は多いが、この成長速度を持続できれば2021年に大ブレイクする可能性は十分にある。頭角を現した2020年もそうだったが、特に守備の指導に長けるマッシモ・フィッカデンティ監督の指導を受けられるということが大きなアドバンテージになるだろう。

日本代表の兄を超えるアタッカーに
浅野雄也(サンフレッチェ広島)

原山裕平(サッカーライター)

 32試合に出場し、5ゴールを記録したのだから、すでにブレイクしたと言えるかもしれない。しかし、そのポテンシャルを考えれば、こんなものではないという見方もできる。今季、サンフレッチェ広島で頭角を現した浅野雄也のことだ。

2000年、移籍するやすぐにチームの武器となった浅野雄也(23歳/サンフレッチェ広島)2000年、移籍するやすぐにチームの武器となった浅野雄也(23歳/サンフレッチェ広島) 日本代表FWの浅野拓磨(パルチザン・ベオグラード)を兄に持つ23歳のレフティは、2000年、水戸ホーリーホックから広島に加入(契約上では2019年に加入するも、同年は期限付き移籍により水戸でプレーした)。当初はドリブルを武器としたサイドプレーヤーと目されていたが、シャドーの位置にポジションを移すと、ゴールに直結する仕事をこなすアタッカーとしての能力を開花させた。

 兄にもひけをとらないスピードを持ち、左利き特有のボールタッチの細かさは兄にも勝るだろう。ゴールを奪う能力こそ譲るものの、独力で局面を打開できるスキルの高さは、今季の広島の武器のひとつとなった。

 持ち味はやはり、果敢に仕掛けるドリブルだ。バイタルエリアでボールを受けると、迷うことなくゴールに向かって、フィニッシュに持ち込んでいく。力強く振り抜く左足の精度も高く、遠い距離からでも高い確率で枠を捉えていく。もちろん、スピードを生かした裏抜けも得意とし、ショートカウンターの急先鋒としての役割もこなす。

 年末にはU-23日本代表のトレーニングキャンプメンバーに選出されたように、評価は急上昇中。ゴール前での駆け引きと判断力に磨きがかかれば、J1の舞台で兄も成し遂げられなかった二桁得点も十分に狙えるだろう。

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