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今季J1の「もったいなかった選手」たち。実力がありながらベンチ要員

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 今季Jリーグは超過密日程になったことも追い風となり、これまで実績のなかった若い選手の台頭が目立ったシーズンとなった。多くの大卒ルーキーが活躍したことも、その流れを後押しした。

 だが、それとは対象的に、持てる能力に比して、満足いくパフォーマンスが発揮できなかったり、それ以前に思うような出場機会を得られなかった選手も少なくなかった。

 そこで、今季J1において出場時間数が1000分以下(リーグ戦総試合時間数のおよそ3分の1以下)に終わった選手を対象に、"もったいない選手"を振り返ってみたい。

 まずは、浦和レッズのMF阿部勇樹(3試合103分出場)とMF柏木陽介(9試合643分出場)である。

 阿部は39歳、柏木は33歳と、ともにベテランと呼ばれる年齢ではあるが、日本代表経験を持つ実力者。起用法次第で十分に働けるだけのキャプテンシーや技術を持っていながら、今季は出場試合が非常に少なく、特に阿部はほとんどプレー機会がなかった。

 同じく30代で言えば、セレッソ大阪のFW都倉賢(14試合626分出場)とFW柿谷曜一朗(24試合752分出場)、鹿島アントラーズのFW伊藤翔(14試合365分出場)も同様に挙げられる。

 今季のC大阪では守備面でのハードワークが求められ、MF奥埜博亮やFW豊川雄太といった中盤タイプの選手が前線で起用されるなか、都倉や柿谷は出場機会が限られ、どちらも1ゴールしか記録できなかった。

 伊藤もまた、新外国人のFWエヴェラウドの活躍と若いFW上田綺世の台頭によって出番が減少。同じく1ゴールに終わっている。

選手層が厚い川崎にあって、出番が少なかった齋藤学選手層が厚い川崎にあって、出番が少なかった齋藤学 また、圧倒的な強さで優勝を果たした川崎フロンターレにあって、出番が限られていたのが、柿谷と同じ1990年生まれのMF齋藤学(25試合890分出場)だ。

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