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「監督3年周期説」の信憑性を探る。
長期政権のあとの監督はついらいよ... (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

 だが、問題は、その後のマンチェスター・Uである。

 ファーガソン退任後の2013-2014シーズン以降、マンチェスター・Uは一度もプレミアリーグ優勝がないばかりか、4位以下に終わったシーズンが5度もあるのだ。

 つまり、"長期政権"は一見安定しているようでいて、実は次へのバトンタッチのタイミングが難しい。その後の低迷につながる危険性を大いにはらんでいる、というわけだ。

 翻ってJリーグである。

 今季Jリーグでは、シーズン途中にしていくつかのクラブで監督交代があったが、そのうちJ2の2クラブ、すなわち、松本山雅FCとジュビロ磐田のケースには、共通点がある。

 ひとつは、今季J1から降格してきたクラブであること。そしてもうひとつが、解任されたのは、いずれも3シーズンを超える長期政権のあとを引き継いだ監督だったということだ。

指揮官として松本山雅FCを8年間率いてきた反町康治元監督指揮官として松本山雅FCを8年間率いてきた反町康治元監督 まずは、松本である。

 松本は2012年のJ2参入以後、昨季まで反町康治ただひとりが、8年にわたり監督としてチームを率いてきた。

 その間、松本はJ2在籍3年目の2014年に2位となり、J1初昇格。1年でJ2へ逆戻りにはなったものの、2018年のJ2優勝でJ1再昇格も果たしている。決して潤沢な予算があるとは言えない後発の地方クラブとしては、誇るべき成果だろう。

 だが、それゆえ、あとを引き継ぐ監督には、どうしても厳しい評価の目が向けられることになる。

 今季、松本の監督には布啓一郎が就いたが、成績不振により、リーグ戦の半分を残して解任となっている。

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