コロナ禍でも諦めるな。高校最後の
舞台でプロ入りを射止めた選手たち (4ページ目)
当時の札幌は、JFLの東芝がJリーグ入りを目指して北海道へ移転し、新たに誕生したばかりのクラブだったが、吉原はJFL優勝とJリーグ昇格に貢献。札幌での活躍が認められ、シドニー五輪代表やA代表にも選出されている。
かつてのJリーグは、現在ほどスカウト活動が成熟しておらず、選手権が開催される12月や翌年1月頃にようやく加入が決まるケースも珍しくはなかった。高校2年生の段階でJクラブ入りが内定する選手も増えている現在とでは、時代が違う。そう言ってしまえば、それまでだろう。
しかし、チャンスはどこに転がっているかわからない。そのことだけは、古今東西を問わず確かである。ましてJクラブにとっても、今年は多くのスカウト活動の場を失った異例の年である。いつもなら起こらなかった意外な発見があっても不思議はない。
選手権で就活―-。今年度の第99回大会は、案外、その好機なのかもしれない。
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