Jを席巻する韓国人GKに代わって、若手日本人GKが台頭し始めた理由 (3ページ目)
チームの中でただひとり、手を使うことが許されているGKには、シュートをセーブしたり、クロスをキャッチしたりといった能力はもちろん不可欠だ。
相手が放つ強烈なシュートを横っ飛びで弾き出す。それこそがGKの醍醐味であり、最大の見せ場だと言ってもいい。
しかしその一方で、現代サッカーにおいては、フィールドプレーヤー並みに狭いエリアでパスをつなぐ、あるいは、ペナルティーエリアを離れて広いスペースをカバーする、といったことも求められるようになった。
ひと昔前のように、90分間、自陣ゴール前に立っていたのでは仕事にならず、ボールの状況に応じてポジションを動かし続けなければならない。先ごろUEFAチャンピオンズリーグを制した、バイエルンのGKマヌエル・ノイアーを見ていれば、その重要性がよくわかる。
GKの果たすべき役割が多彩になるなか、20歳前後の若いGKは育成年代からそうしたスタイルに触れ、柔軟性の高いプレーが求められてきた。
突然に見える若返りも、起こるべくして起きた当然の流れなのだろう。
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