レイソル「怪物不在」で勢い激減。
ネルシーニョが描く今後のビジョンは (5ページ目)
ひとつひとつのパスやシュートに関わっていくことを工夫しないといけない。僕がスタートに入っていけばチームもより競争意識が出てくる。そこに割って入っていかないといけないなと思います」
長い中断期間があったことで、今季のスケジュールは短期間に圧縮された。過密日程となれば、総力戦が求められてくる。そうしたなかで、チームの底上げは不可欠な要素だ。戸嶋をはじめとする新戦力がその重要な役割を担うこととなるだろう。
J1復帰1年目で優勝を成し遂げた2011年も、レアンドロ・ドミンゲス、ジョルジ・ワグネルと、強烈な外国籍選手の存在があった一方で、酒井宏樹、工藤壮人、田中順也ら、若き日本人プレーヤーの台頭があった。同様の期待感が、ネルシーニョ監督の中にもあるのだろう。
「実質90日間、自粛したなかでのリーグ再開の初戦で、選手たちは終始ピッチのなかで与えられた役割をやり切ってくれた。決め切れなかったが、決定機もいくつか作ることができた。結果については残念だが、継続してやってきたことがパフォーマンスとして表われた、ポジティブな試合だった」
百戦錬磨の指揮官は、敗戦のなかにも確かな光明を見出していた。
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